優曇華の花…その二

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それから1ヶ月後のある日曜日、朝10時頃、家の電話がなり、母が応対していました。 父の弟にあたる、叔父からでした。 従兄弟のS君が高速道路で事故を起こしたらしく、これから、立ち会いに行くとの事でした。 彼は、この事故で、還らぬ人と、なってしまいました。 その後、彼が、朝早く、 遠距離にいる彼女に 逢いに行くと、家を出て、 高速道路に乗り、 かなりのスピードで、飛ばし、 緩いカーブが曲がり切れずに 反対車線を越えて向こう側のポールに激突し、 巻き添え事故は発生しなかったものの 大破して炎上した事で亡くなったと知ったのです。 それから三週間後、 私は、車に乗ってよしと言われたわけですが、 母が、 「優曇華は、知らせだから、 どうにもならなかったけど、 19才のSちゃんか、 24才の保乃のどっちかって気がしてね。 家の中に出来て、 しかも花が咲いてなかったから、 逝く人がまだ決まってない と思ってね…。 20才も25才も大切な超えなきゃいけない節目だから…。ちょうど節目を迎えるのは、今年は、2人しかいないからね…. 可南子さんにもSちゃんを、あんまり車に乗せるなっていっておいんだけど…。」とつらそうに、ささやくように話しました。 あの時 母の戯言と、 車に乗り続けていたら 私だったのか?と、思うと、 和尚さんのカーブに気をつけろという言葉と 重なってぞっとするのです。
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