＊雪＊～また、いつかの冬に～

＊冬の約束＊

ねぇ…

退院するまで会わないって言った理由、

キミのお母さんから聞いたよ。

“また前みたいに
あの人と一緒に笑いたいから”

今さらそんなのずるいよ？

『私何も知らないであなたを傷つけて…ごめんなさい…あの子は幸せだったと…キミと出会えて幸せだったと…笑っていたよ…』

キミの遺影が見守る中、彼女のお父さんが涙ながらに話してくれて、俺に頭を何度も下げた。

涙が止まらなかった。

最後のとどめに、キミからの手紙。
なんで、そうやってみんなして俺泣かすんだよ。
俺涙もろいの、キミなら知ってるだろ？

体の水分なくなるくらいの勢いで涙が出たんだ。
いっその事このまま枯れてくれ。
こんな姿見せたくなかったな。

どこかで笑ってるんだろ？

でも、お前が笑ってくれてるんだったら

それはそれで良いかもな。