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公園に着くと、もう彼女はそこに居た。
俺は彼女に駆け寄る。
彼女は俺に気がつくと、満面の笑みで迎えてくれた。
その笑顔がすごく懐かしくて、
俺は不覚にも涙が出てしまったんだ。
キミと離れてた時間は苦しくて、キミの事を思わない日はなかったよ??
泣いている僕を彼女は抱きしめると、
私はココにいるよ。と子どもをあやすように優しい声で俺の頭を撫でた。
雪が舞って僕らを包み込む。
彼女は俺を抱きしめながら
「…あのね…退院するまでもう会えないんだ」
「…なんで…?」
「なんでもだよ…仕方ない事なの」
そう彼女が寂しそうに笑うもんだから、何も言えなくなった。
公園の入り口付近で、彼女の名前を呼ぶ声が聞こえた。
彼女のお母さんだった。
「今年の冬は無理だけど、また、いつかの冬にこの場所で…逢おうね、約束!!」
そう笑って小指を出して指切りをした。
彼女はお母さんの所に駆け寄ってくと、何かを伝えたようだった。
するとお母さんは口を両手で塞ぎ、俺の方を見て何か言いたそうにしていたが、
深く頭を下げて、彼女を連れて病院に入って行った。
これがキミと逢った
最後の日
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