楽園が崩壊した日

3/3
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
「やあ!  宿敵!  ご機嫌いかがかね?」  男は彼に言った。 「おまえは俺に負けた!  終わりのない楽園、おまえの世界はもうない。  そして、おまえもこの黒い流れに食いつくされて、消えて無くなる!  ああ、愉快だ!  宿敵、俺の勝ちだ!!」 叫ぶだけ叫んで、 また笑い出す男。 何も言い返せないままに、 彼の体にもまたヒビが入り、 砕け散って、 黒い流れへと消えていった。 今日、この日。 誰もが知っている、 ひとつの伝説が消え去った。 “終わりのない”と言われた楽園は、 もうない。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!