石本 香奈美

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「ちぇ……わかったよ!」 そう言って、 トビタツはふてくされながら、 アタシから離れていった。 「ほんと、カナッチってトビタツに容赦ないよね」 「あのくらい言わないと駄目なんだから、仕方ないじゃん」 「かもねー。  そう言えばさー……」 一難去って、また一難。 今度はミチが話を振ってきた。 アタシが今、 頭痛いって言ってたの、 もう忘れたみたい。 仕方なく、 アタシは頭を抑えながら、 ミチの話に付き合った。 ほんと、 みんなバカばっかり……。 世の中、つまんないことばっかり……。 なんにも気兼ねしなくてすむような、 好きことだけおもいっきりやれる。 そんな楽園に行きたいな……。
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