第三章

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「風読みで人間が彩妃姫に会いに此方に向かっています。」 美妓の言葉を聞くやいなや彩妃の表情から感情が消える。 『分かった。小屋に戻るわ。』 そう言い、九尾の美陰を呼んで下ろしてもらった。 「それで、その人間がその………」 口ごもる美妓。可笑しいと思い、美妓が口ごもる相手を記憶から探す。 …………いた。該当する者達が。 『安倍家の者達と十二神将達か』 「はい。」 彩妃の霊力が冷たく研ぎ澄まされた。 ……何の用だ今更。
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