涙の謝罪

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夜も泣いて寝られなかった。12時を過ぎた。やっと落ち着いた。 いつ痙攣して頭痛がして嘔吐するか分からない。 もしかしたら明日には身体中に腫瘍が出来ていて死んじゃうかもしれない・・・そんな事を毎晩思いながら泣きながら寝た。 高中校が夏休みに入りより一層暑くなった。布団に潜っていても蝉の声がやたらと聞こえた。 「秋~!」 この日は久しぶりに友達のまどか達が来てくれた。 「元気してるか?」 そう言って頭を撫でながら水色の紙袋を見せた。 「何?それ?」 「じゃじゃーん!!!! 夏みかんだよぉ?」 「わぁ!」 みかんのいい香りがした。「ありがとう!」 「いえいえ。」 まどか達はバイバイと手を振って出ていった。 秋良は袋からみかんをひとつ出し窓際に置いて窓を開けた。蒸し暑のとは裏腹に夏の風はどの季節の風よりも涼しくて気持ちいいと思えた。
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