第3章『悪夢の正夢』

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それから二人は,擦れ違いが多くなった。 学校の帰りに,一緒に帰ることも極端に減った。 彩乃からしてみたら,一年という二人の節目である,記念日を忘れてたことが,腹立たしい事だったのだ。 ツバサはツバサで,なんで彩乃が怒っているか見当も付かない状態だった。 話しかけても,無視されたりされ,ツバサも逆ギレの状態だった。 こんな二人からは,怒りのオーラが満ち溢れていた。 周りの友達は二人に聞かずして大体の事が読み取れるほどだ。 仲のよい友達が,何度も仲裁に入ったが・・・。 結果は,すべてダメだった。 彩乃もツバサも頑固なところがあり,話しがうまく付かないのだ。 同じクラスなのに,話しもせず,まるでお互いが視界に入っていない様な日々がすぎた。 それと同時に,彩乃が沖縄へと行ってしまう日が刻々と近づいていた。 そんなことを知らないツバサだが,彩乃が離れてしまう不安と心配にかられていた。 もちろん,喧嘩しているせいもあるが,毎晩のように見る夢が妙に頭に引っ掛かっていたのだ。      
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