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ツバサは心臓を矢でいぬかれたように背筋がのびた。
彩乃からの予想だにもしなかった言葉に,ツバサの頭の中は混乱していた。
そして,また沈黙となった。
どれだけの時間が流れただろうか・・・。
今度は彩乃が窓を眺めながら沈黙を破った。
「もぉ私,泣かないよ。答えもいますぐじゃなくて,いいから。
ツバサ君がゆっくり考えて,答えが出たら聞かせて。」
ツバサは何も言わずに,コクンとうなずき教室を出た。
すでに,部活は終わっていて,空を夕闇が覆っていた。
ツバサは何も言わずに,コクンとうなずき教室を出た。
すでに,部活は終わっていて,空を夕闇が覆っていた。
ツバサが出て行った教室に彩乃は机の上に座ったまま動かなかった。
自信はなかったが,彩乃はどこか満足げだった。
「今度はちゃんと伝えられたんだから,大丈夫…大丈夫。」
彩乃は自分にそお言い聞かせると,頬を赤く染めながら,帰って行った。
翌日,ツバサと彩乃はそれぞれの部活の先輩に怒られた事は,言うまでもない。
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