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ふと上流を眺める
何かいたわけではない
何かに気付いたわけでも無い
ただ見た
見えた景色は信じられないものだった
大雨のせいで山から流れた水が鉄砲水となって襲いかかる
「えっ」
逃げようとか急ごうとか考える暇もなく流れに巻き込まれる
(なんで、自分がこんな目に…)
どんどん流されながら何かに掴まろうにも流れが速すぎて掴めない
(いやだ!死にたくない!)
心のそこから死にたくないと思った
それでも流れに逆らうことは出来ない
(い、息が、もた…な…いっ…、だ…め……)
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