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透き通った夜空に浮かぶ、星々の輝き。
その無数の星を見上げる、黒髪の少年がいた。
--少年はだだっ広い草原で考えていた。自分は何の為に生まれたのかを……
人の強い生命力・精神力を源に、世界中に溢れる精霊の力を借りる[精霊術]。
新世紀に入り、人々が新しく手に入れた力を、誰もが扱う事の出来た力を、少年は全く使えなかったからだ。
自分には何故使えないのか? みんな当たり前の様に使っているのに。
少年はその黒色の瞳に溢れる涙を溜め、鼻をすする。
見上げていた星は、いつの間にか滲んでいた。
いくら考えても答えの出ない問いに、いつしか少年は考えるのを止め、草原に寝そべる。
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