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「ぼんやりなんてしていませんよ!」
実際、考え事をしていたのだが、そのことが自分の上司である沖田にバレると後が怖いので、林は少し慌てながらそう言った。
「本当ですかぁ~?」
沖田は疑うような眼差しで林をじっと見る。
林は、沖田の強い目線に視線を逸らしたくなったが、逸らしてはだめだ、と耐えている時ーー……、
『うぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!』
夜の静けさを破る悲鳴が、京の町に響いた……。
「「「「「!!!!!?????」」」」」
五人は突然の悲鳴に固まった。
「皆さん、行きますよ!」
一番始めに我に返ったのは、沖田。
彼は自分の部下達にそう言うと、いち速く悲鳴がした方へ全速力で向かって行く。
暫く固まっていた残された四人だったが、我に返ると、慌てて沖田の後を追いかけた。
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