《序章・ある少女の受難》

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…いったいどこに連れていかれるというのでしょう。 乱暴に腰のところの縄を掴まれ、一気に吊り上げられます。縄に体の重みが掛かって体が締め上がります… 体がバラバラになってしまいそうです。頭が真下を向いているので逆さ吊りにされているのと同じです… 皆が寝静まった廊下を通って土間に降ります… いつの間にかお伯母さまの手に提灯が握られています… …こんな夜更けに外へ出るのでしょうか…いったいどこへ。 …まさか 「くぅっ…あぅっ…うう…」 突然言いようもない不安に襲われて、叫んでしまいました… まさか、牛小屋では… また、さっきの話が頭をよぎります。 …しかし怯える私などにはお構いなしに、皆は無言で歩き続けます… …やがて
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