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店のイルミネーションのせいで、夜中だと言うのにも関わらず嫌に明るい。 こういうブルーライト等の照明は余り好きではない。 キャバクラなんかのキャッチも仕切りに行っている女の子達を尻目に、佐尾 俊二の姿を捜す。 捜すこと30分、ようやく俊二の姿を発見することが出来た。 クリアファイルに情報が書いてあったが、カツアゲをして金を巻き上げていると説明があった。 その通りサラリーマン風の男の胸倉を掴んで何か怒鳴っている様だった。 恐らく金を要求しているのだろう、男は仕切りに首を振っていた。 その周りには佐尾の取り巻きと思われる男が数名。 3、4、…5人程だろうか。 佐尾を入れて6人グループの彼等は毎晩こんな事をしていると言うのか。 そっと佐尾に近付くと、その胸倉を掴んでいる腕に手を掛けた。 「あ? 何だおめぇは?」 少し、不機嫌な様子で問い掛けてくる佐尾に、返事はせずにその腕を男から引きはがした。 「ひ、ひいいいぃぃぃっ!!!!」 自由となった男は叫び声を上げながら態勢を崩しながらも一目散に逃げて行く。 それを見送る佐尾の表情は怒りに満ちていた。 「テメェ! 舐めてんのか!?」 そう言いながら、今度はこちらの胸倉を掴み顔を近付けた。 「気にいらねぇ面してる野郎だな。 特にその眼が気にいらねぇ!」 伶は鼻を鳴らすと、 「…こんな所じゃあ愉しめないから裏でも行こうぜ」 そう提案した。 佐尾は胸倉を掴んでいた手で伶を突き飛ばし、裏通りを顎でしゃくった。
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