real game 【前編】

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アヤ「なんで…? 私こんなの書いていない…。 でも、よく見たら間違いない、私の字だ…」 私は気持ちを落ち着かせたい一身で本棚のアルバムらしき物探す。 だけど…ない…アルバムだけじゃない写真一枚すら何もないのだ。 アヤ「お母さんは一体どこに行ったの……?」 【初めからいないよ・・・】 アヤ「っちょ…ちょっとユミ脅かさないでぇ…よ…」 振り返ったそこには私がいた。 正式には私と姿、形が一緒の人物がそこにいたのだ。 アヤ「うそ…でしょ…」 【そんなに脅えないで。私はあなた自身、分身みたいなものだよ。 以前のあなたが残した物】 アヤ「……分…身?」 脅えるなって事なんて無理だ。 こんな非現実が起こり得る訳がない。 混乱を抑えきれない私に分身は構わず話を続ける。 分身【教えてあげるよ。あなたの聞きたい事を…】 アヤ「…聞きたい事?初めからいないってどういう事?」 分身【ふふ、そのままの意味だよ。 あなたに家族はいない。 だってあなたはプログラムに過ぎないんだもん。 あなたはプログラム通りに動いてただけ】 アヤ「一体何を言ってるの?どういう意味?私がプログラムって何の話?」 分身【あなたはレイによって作られた。 だから作られる以前の記憶もないし家族もいない。 ただ…家族が居た気になっていただけ…プログラムには家族なんて必要ないから…】 アヤ「なっ……」 分身【もちろんあなた以外も例外じゃない…。 そして、この世界は同じ月日を何度も繰り返している。 繰り返しに本当はあなたも気づいているんじゃないの? あなたは何度も違和感に襲われたはずよ。 そして、今回はちょうど100回目。 もちろん、その手紙を書いたのもあなた…正式には一つ前のあなた】
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