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無言で立ち尽くす2人の間を一陣の風が走り抜けていく。
秋の夜風は結構冷たい。
電話で公園に呼び出された俺は軽装で来た事を後悔していた。
どの位の時間がたったのだろう。
長い時間が過ぎたような感覚。
真っ直ぐに見つめる瞳が息苦しい
ごくり、と喉がなった瞬間、目を逸らしたのは樹先輩のほうだった。
「―――喬生、俺は…」
続けようとする言葉を遮るように俺は喋る。
「先輩、それは後輩としての好き、ですよね?」
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