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ちょっと待って!
まだ閉じないでよ頑張って!
閉じようとする花弁を足を突っ張って止めても、意味がない事なんて分かってる!
眠りに就くのは分かってるの!
でも逢いたいの。
ねぇお願い。頑張ってよ‥
泣きそうになりながら必死で花弁を摩って温めても
規則正しい本体は、本能に忠実に眠ろうとしてた
仕方なく私は肌寒い外へと出たの。
薄い翅(はね)が夜風に千切れそう
薄い衣装は寒さの前では役に立たなくて‥
あたしは細い手を伸ばす。
――ねぇ早く現れて!
涙で霞んでも、瞬きは美しくて‥
誰よりも輝いてるから、直ぐにあなただと分かるわ?
瞼が重いの。
また、あなたに逢えないのかな?
黒い空に瞬く砂
南の方にS字のお供を従えた
魂のような赤い砂
ルビーのような赤い砂
あなたに逢いたかったのに‥
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