最終話

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……… アタシはなんだか居たたまれなくて  彰の腕を軽く引っ張った  […じゃあ俺達はこれで…] アタシの意思を汲み取った彰が  そう言って彼女に背を向けた [あ…はい…。] 名残惜しそうに呟いた石川 (なんなの…石川はジュリエットなの…? ついにアタシ達の前に姿を現したジュリエットなの? ブログの世界を抜けて  ついに  リアルにアタシを攻撃しに来たの? 嫌! 怖い…) 発作的な恐怖に支配されたアタシは  夫の腕にギュっとしがみついて ヨロヨロと歩く  石川がジュリエットなら  その姿に  さらなる憎悪を駆り立てるかもしれない事など  今は気にする余裕もなくして。
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