最終話

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[よし、じゃあ帰るぞ] 会計を済ませた彰に促せれ 送りの小山と三人で店の出入り口へと向かう  小山がドアに手をかけた時  … [あ、山下さん帰っちゃうんですか? せっかくお会い出来たんだから出来れば  少し一緒に飲みたいなって思ってたんですけど…] 控えめな口調ながらも  中々図々しい物言いの石川を  アタシは真っ直ぐ見据えた  [いや…悪いけど俺達はも…] […そうですね…せっかくだから  一杯だけご一緒しようかしら… ね!彰? そうしない?] 気付いたらそう言っていた  探偵の忠告も  彰の警戒も 重々承知の上ではあるが  アタシ自身が今  この大人しいんだか大胆なんだかよくわからない娘と  実際に話してみたいと強く思ってしまったのだ  ジュリエットの第一容疑者のこの女と。
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