最終話

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[じゃあ…えっと、せっかくだから両手に花で  真ん中に座らせてもらおうかな(笑)] 一旦端に座った彰だが思い直したように やや無理矢理にアタシと石川の間に座り直す (…何かあった時アタシを守る為だ…) [わぁ!山下さんの隣で飲めるなんて夢みたい(笑) あ、何飲みますか? そうだ!!なんならシャンパンでも入れちゃいますか!? こうして又山下さんに会えるなんて感激だから 私奮発しちゃいますよ!(笑)] 手放しではしゃぎながら 石川は目の前のホストに メニューを持ってくるように命じる (呆れた… 妻のアタシがここにいるのに  彰への好意を隠そうともしない  これは何? ジュリエットとしての宣戦布告?) [いやいや(笑)そんな勿体ないよ  俺達すぐ帰るし  ビールでいいよビールで] 慌てて彰が口を挟む  (いやいやシャンパン入れさせちゃおうよ  彰ったら何こいつに遠慮してんのよ)  石川がジュリエットだと  半ば確信しているアタシは胸で独りごちながら  横の夫に不遜な一瞥を投げる
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