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「部長は完全に寝ちゃってるわね。相澤君、起こしてあげて?」
そう言い、ニッコリ笑顔で俺を見つめる田中先輩。
やめて下さい田中先輩、そんな顔で見つめられると、年齢がそのまま彼女いない歴になる俺が勘違いしてしまうじゃないですか…
実は俺、相澤弥彦は田中先輩の大ファンなのである。
眼鏡を外して髪をほどくと、彼女田中美矢子は10人が10人とも見とれてしまうぐらいの美人なのだ。
何を隠そう、俺がこのサークルに入ったのも彼女がいるからと言う、下心満載の理由なのである。
「田中先輩が僕と付き合って下さると言うなら、どんなお願いでも聞きましょう!」
「ゴメン、それ無理だから」
玉砕した、笑顔で田中先輩にそう言われ、現在俺の心は夢多き少年少女が着ぐるみの中にいるおっさんの顔を見てしまった時ぐらい荒んでしまった。
回数にしたら今ので93回目の告白である。
だが俺は諦めん!武田さんのように101回目まで頑張ってやるのだ!
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