『ギャグの時間は終わり、シリアスな時間が始まる』

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 「いいか?落ち着いて聞けよ、そしてこのことは絶対他人には口外するな…」 鼻と鼻がぶつかるんではないかというぐらいの近距離で、声を細めてこう言った。  「田中は過去に人を殺してる」 その言葉を聞いて、俺はどう反応したらいいか戸惑っていた。  「そ、そんな馬鹿な、第一なんでそんな事をジョーさんが知ってるんですか?」 そんなヨタ話を笑って吹き飛ばそうとしたが、少し声が震えてしまった。 ジョーさんの目がマジだからだ。  「1ヶ月くらい前かな、部室にだれもいなくなった夕方、机の上に田中のノートパソコンが置いてあったんだ、それで興味本意で中を覗いちまったんだよ…」 ───コンコン。 その時、突然この部屋の扉をノックする音が聞こえた。 俺とジョーさんはそのタイミングのいい出来事に、驚いて肩をビクッとさせた。  「……見てくる、ちょっと待ってろ」 と言って、ジョーさんは腰を上げて扉の方へと向かって行った。 俺は先ほどからの急展開に頭が少し麻痺していたのか、体が氷漬けにでもなってしまったかのように、ピクリとも動かず、ベッドに座っていた。
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