『ギャグの時間は終わり、シリアスな時間が始まる』

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屋敷の正面玄関に設置されていた、古びた大きな時計からその音楽は流れていた。 もしかしたら時間がきたらこういう音楽が流れるように出来てるのかなぁ? 今丁度七時だし… と思っていると、厨房の方からバタバタと床を鳴らし、ネネちゃんと洋子さんの二人が走ってきた。  「何ですか、この音楽は?」 洋子さんのその言葉を聞いて、これが定時を知らせる音楽で無い事が分かった。  「何だヨうっせぇなぁ…」 機嫌が悪そうに変態外国人トーマスが頭をボリボリかきながらやってくる。 それに続き、遊戯室の方から田中先輩と山下テクノが現れた。 俺たち六人は、その奇怪な音を奏で続ける古時計をただひたすら見つめていた。 すると突然、音が線切れたようにして止まり、謎の声が聞こえてきた。  「──私はこの首狩り島の亡霊、これより死の宴を始める、まずは計都星と羅星、存在せぬ星に生け贄となってもらった……ハハ、ハハハハハハハハ!」 それは、ヘリウムガスでも吸った後ような声だった。
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