『ギャグの時間は終わり、シリアスな時間が始まる』

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声が止まると直ぐ様トーマスは古時計の中を調べだした。  「アッタ、これだヨ!」 トーマスの右手に握られていたのは、目覚まし時計にビニールテープでくくりつけられたスピーカーだった。  「な、なんなんですか、今の気持ち悪い声?」 そう言ってネネちゃんが俺の腕にしがみついてくる。  「首狩り島の亡霊って言ってましたね、ここって九光島(くこうじま)じゃないんですか?」 ネネちゃんは視線を洋子さんに向ける。  「わ、私も詳しく知りませんが、ご主人様が言うには昔、この島は首狩り島と言う名前だったそうです」  「そ、それよりさっき計都星と羅星って言ってましたよね?」 テクノは青白い顔をしながら洋子さんに詰め寄った。  「は、はい!」 それを聞くと、テクノは一目散に何処かへと走りだしていった。 その様子を見て、俺たち五人も彼の後を追った。
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