『ギャグの時間は終わり、シリアスな時間が始まる』

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女性の体、着ている衣服から、それは今日の昼間俺達が会った、あの婦人だと簡単に想像がついた。  「真奈美っ!真奈美いぃ!!!」 山下はその首無し死体の近くで、力なく床に膝を着け、そう叫び続けていた。 俺の前にいた洋子さんはハンカチで口を覆うと、勢いよく洗面所の方へと走っていった。 トーマスはただ呆然とした表情でその場に立ち尽くし、田中先輩は右手で口を覆い、静かに瞳を閉じている。 俺はと言うと、ぶるぶると体を奮わせるネネちゃんに腕を回し、彼女を落ち着かせていた。 すると突然田中先輩が浴槽の方へと歩いて行った。 洋子さんと同じか?と思っていると、田中先輩は険しい顔つきですぐにこちらに戻ってきて、部屋のクローゼット、窓を念入りに調べだした。  「山下さん、すいませんがこの部屋の鍵はどこに?」 田中先輩は泣き崩れていた山下にそう尋ねた。  「……わ、わかりません、多分その辺にあると思います……」 声を震わせながら小さくそう呟いた。
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