『ギャグの時間は終わり、シリアスな時間が始まる』

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階段を上り、月曜の部屋の前にやって来た。 ──コンコン。  「ジョーさん、起きてますかぁ?」 暫くたっても静寂があたりを包んでいる。 再びノックをしてみても、返事はない。 本当にグッスリ眠っているんじゃないかなと思い、最後にドアノブを回してみた。  「やっぱり鍵はかかっているな」 ジョーさんの部屋から最後に出たのはおそらく俺だ、その時あの人は確かに中から鍵をかけていた。 鍵がしっかりかかっている以上、中で眠っていても安心だろうと思い、俺は一階に戻ろうとした。 だがその時、一階から階段を上がって、下の皆がやってきた。  「あれ?どうしたんですか、皆揃って」  「……い、いえそれがトーマスさんと山下さんが…」 そう洋子さんが控えめに言うと、トーマスと山下が俺を力任せに扉からどかした。  「犯人はきっとこいつダ!!出てこイ、ブッ殺してヤル!!」 そう言ってすごい剣幕でドアをガンガン叩きまくるトーマス。  「妻を、妻を返してくれぇ!!」 泣きながら扉にそう叫ぶ山下。 何なんだ?一体下で何があったんだ?
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