『ギャグの時間は終わり、シリアスな時間が始まる』

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 「二人共、あのバカデカイ音楽を聞いても降りてこなかった矢吹君が怪しいって言ってるのよ…」 戸惑っていた俺に、田中先輩がそう教えてくれた。  「ブチ破る!手伝え山下サン!」 そう言ってトーマスと山下は、先程同様助走をつけ、扉に体当たりをかました。 バキぃッ! トーマスと山下は勢いよく部屋の中に転がっていき、まるでデジャブのようにも思える光景だった。 だが、今度は違った。 部屋の明かりは着いており、赤黒い液体などは壁のどこにも付着していない。  「ジョーさん、いますか?」 寝転がった二人を跨ぎ、俺は中へと進んでいった。 部屋中をパッと見て探すが、ジョーさんの姿はどこにも見当たらなかった。  「いないわね……」 後ろから、田中先輩の顔がひょっこり現れた。 するとその時、ネネちゃんの耳を裂くようなヒステリックな叫び声が再びこだました。  「どうしたっ!?」 俺は直ぐ様ネネちゃんのもとへと近づく 彼女はトイレの中を見て青白い顔をしながら、口をパクパクしている。 ──そこには、個室トイレで口から泡を吹いて、絶命していたジョーさんの姿があった…。 .
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