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現在時刻は午後九時を少し回った所、俺達六人は一階の食事をとった部屋に集まっている。
皆が一様に口を閉じ、椅子に座って視線を机に落としている。
まるで葬儀の時のような雰囲気で、誰も軽々しく口を開く事はなかった。
それもそのはず、先程洋子さんが警察に連絡を入れようと電話をかけたのだが、通じなかったからだ。
おそらくこの島の近くに来ている台風のせいで、電話線か何かが故障してしまったのだろう。
もちろん携帯電話も圏外で繋がらない。
つまり、俺達は明後日迎えに来る予定の船が来るまで、この島からは一歩も出られない事になる。
外部から隔絶された空間、いわゆる『クローズドサークル』と言う状況なわけだ。
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