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「それはウチの身内である矢吹丈二にも言える事です、彼は何らかの方法で二人を殺害したのち、部屋で自殺を図った……今の所、この可能性が一番高いですね」
田中先輩は顔色一つ変えず、そう口にした。
何を言ってんですか田中先輩、ジョーさんがそんな事するはずが無いじゃないですか!
そう言おうと思い、勢いよく立ち上がろとしたが…
─パァン!
突然ネネちゃんの右手が、勢いよく田中先輩の左頬を叩いた。
田中先輩は驚いた表情をしてネネちゃんを見つめる。
「いい加減にして下さい田中先輩!!矢吹先輩が死んだってのに、どうしてあなたは平気な顔してそんな馬鹿な事を言えるんですかっ!?これは現実であって、推理小説でも推理ドラマでもないんですよ!!」
そのネネちゃんの行動に、一瞬にして辺りに静寂が包みこんだ。
田中先輩はたかれた頬に左手を当てながら、キョトンとしていたと思いきや、急に立ち上がりその場から立ち去っていった。
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