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「隆弘はっ!」
あしたは……。
「実彩子」
隆弘はあたしを不思議そうに見つめていた。
「わかってないんだよ!」
隆弘の胸を叩いた。
もうわからなかったの。
この思いをどこにやったらいいのかなんて。
「あたし達の思いがぱぱもままもみんな傷付けるんだよっ」
涙が止まらない。
〔兄弟〕っていう現実。
変えられない現実。
「……。俺が聞いてるのはその事じゃねぇよ?実彩子は俺の事好き?」
隆弘が真剣な顔で言った。
「…………す…」
あたしは言いかけた言葉を心にしまった。
ギュッ
隆弘はあたしを抱き締めた。
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