大学にて

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「隆弘はっ!」 あしたは……。 「実彩子」 隆弘はあたしを不思議そうに見つめていた。 「わかってないんだよ!」 隆弘の胸を叩いた。 もうわからなかったの。 この思いをどこにやったらいいのかなんて。 「あたし達の思いがぱぱもままもみんな傷付けるんだよっ」 涙が止まらない。 〔兄弟〕っていう現実。 変えられない現実。 「……。俺が聞いてるのはその事じゃねぇよ?実彩子は俺の事好き?」 隆弘が真剣な顔で言った。 「…………す…」 あたしは言いかけた言葉を心にしまった。 ギュッ 隆弘はあたしを抱き締めた。
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