大学にて

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「な、に」 やばい。 あたしすごい動揺してる。 ダメ。 あたし顔にでちゃうんだよ! 「ノートぷりぃず」 手を差し出した。 は? 拍子抜けしたので、すぐにノートを渡した。 「サンキュー」 男友達はすぐに友達の所に行ってしまった。 よかった。 変に思われてないんだよね? 「あ、実彩子ちゃん」 あたしはれいなちゃんの隣の席に座った。 れいなちゃんは漫画を読んでいた。 「何読んでるの?」 れいなちゃんは一回読むのを止めて言った。 「あ~。なんか兄と妹が恋に落ちる話だよ」 ドクッ 心臓が止まった気がした。 「漫画で読んでるから楽しいけどさ、現実にあったら気持ち悪いよねー!」 気持ち、悪いの? 「あたしお兄ちゃんいるけど、そんなの考えられないもん」 れいなちゃんがペロッと舌を出していった。
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