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「そ、そういえば高瀬先生といえば、エジプトのヒエログリフに詳しかったな」
私と池口の会話をジッと聞いていた魔術部の仲良し3人組のリーダー的存在である白木君が、なにか大事なことを思い出したかのようにポンッと胸のところで両手を合掌させる。
「そりゃそうだ。あの女は――いや、あの化け物は古代エジプト文明が栄えていた紀元前の昔から生きている存在であり、この世界の裏側で蠢く邪教徒だからな!」
う~ん、ホントのよく分からない。
一体、どういうことだ!?
「う~ん、じゃあ、ミイラ化遺体となって発見された高瀬先生って……!」
「ミイラ化遺体!? まさか、あれになにかした、というわけではないだろうな!」
クワッと池口が大きな声を張り上げる。
「い、一応、同僚が大安署の方に運び出したみたいです」
「な、なんてことだッッ!!」
池口が再び大声を張り上げる。
な、なんだ、一体!?
「さ、昨晩、私はやっとのことであの化け物の力を一時的にだが封じたんだ! だからミイラ化していんだが……」
「え、そ、そうなの?」
う~ん、よくは分からないけど力を封じられたことでミイラ化したってことなのか?
「しかし不味いな……。あれをあの場所から動かしてしまったことで、あの化け物――旧支配者というな状したがき邪悪な神々を奉じる悪しき巫女アフメティスが復活してしまう可能性があるッッ!!」
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