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眺めていました
あたしの左手から流れる
赤い赤い涙を
君も悲しいんだね、って
微笑ましく
眺めていました
泣きたいときは
泣けばいい
それはそれは
綺麗な赤でした
途端体に痛みが走りました
振り返ると
怖い、怖い鬼がいました
鬼は君に
泣くことを許しませんでした
でも大丈夫
君の代わりに
あたしが泣いてあげる
体中の痛みに耐えて
泣いてあげるから
鬼がいなくなったら
一緒に泣きましょう
心の孤独を讃えて
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