終わりなき恐怖…

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え~さて~ これは今からか~な~り~前の話しになるので、うる覚えなんですがね…。 その友達は幼なじみでね、彼女の家は非常に変わった造りになっていて、二階建ての二棟続きの家でね、困ったことに北向きに玄関と、鬼門にトイレがあるという全くデンジャラスな家だったんです。 外観から見ても 「ゔっ!!何か居るよ!!絶対居るから!!」 的な雰囲気を醸し出して居て、部屋の中は暗く、押し入れが一つあったんだな。 その押し入れが、また、これまたくせ者でね、いやーな空気がその押し入れの隙間から漂って来るんだよ~(=_=Ⅲ 明らかにこの世の物ではない生暖か~い風 実際ニオイは無いけれど、感じるんだよ…ニオイを…(~_~;) ケド人ん家だし、そこに寝泊まりしてるわけで、変な事言って恐怖を煽るような事はしちゃいけないと子供心に思って黙っていたのね。 ところが、ひょんな事から怖い話しになってね、実は彼女…毎晩のように金縛りにあっていたんだって。 ベットに寝ていると、足元から男がはい上がってくるんだって。 足を捕まれ、物凄い力で部屋中を引きずり回されたり、おばあさんがやって来た事もあったり、髪の長い女の人も出たとか出ないとか…。 僕には解ってたんだ。 彼女のベットの足元にある押し入れから何かの気配をずっと感じていたから。 総ての元凶はこの土地にあることも。 けれど、幼い僕がそれを伝えたところで誰がそれを信じる? 僕は悩んだ。 ハッキリいって、彼女にも、彼女の家の人にも、悪影響を及ぼす、若しくは及ぼしているであろう事も。 大人になり、ボランティアで徐霊や浄霊を行っている今でも、言われもしないのに押し付けがましく 「あなたの家は霊が居ますから、お祓いしますよ。」 とか 「今のままでは不幸になります。」 なぁんて、怪しい宗教団体みたいな事…口が避けても言えません。 それなのに、当時、たかだか小学生の僕が言えるはずもなく、結局二人で、傷をなめあうように寄り添い続けるのが精一杯だった。 彼女とは今でも仲良くしています。 でも、その頃の影響なのか、やはりいつも体調がすぐれません。 あの家に居たせいか、彼女はスッカリ霊媒体質になってしまったようで… 今でも押し入れには悩まされているみたいです。
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