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その晩以蔵は微かな物音に気付き木刀を握った。
「また山賊か?」
まだ山賊なら良かった…しかし。
「居たぞ!七以だ!捕まえろ!!」
以蔵の予想とは裏腹に物音の正体は七軒町の町人達だった。松明が四本ゆらゆらとこちらに近づいてくる。
山賊なら追い返せば済むのが、町人はそうはいかないいくら嫌われていても、傷付けてしまえば、以蔵の居場所が無くなってしまうからだ。
以蔵はそのまま何の抵抗もせず捕まり、七軒町へと連れていかれた。
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