10年後の始まり

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橙凰学院大学は、文系が法学部、教育学部、文学部、経済学部、芸術学部から成り、理系が理学部、工学部、医学部、歯学部、薬学部、医療総合学部、教育学部から成り、学科やコースを合わせると全部で50以上になる。 ほぼ全ての学部・学科が集まっているのだ。 因みに、耀妃は文系教育学部、奏斗は理系教育学部、達也は芸術学部体育学科、純子は医療総合学部理学療法学科、啓吾は経済学部、玲奈は芸術学部音楽学科の卒業生なのだ。 ※各々のキャラについては「7日間の恋人」を参照してください。 Orange shine の内容は、各々の学部、学科の紹介は勿論だが、雑誌には当然“モデル”が必要になる。 選び方は、なんと学生投票。各学科毎に男女一人ずつ、学科代表に相応しい人を票するのだ。言わば、橙凰学院大学のミス・ミスターコンテストと言ったところ。選考基準は容姿も一要素の一つではあるが、それ以上に功績を挙げた人が選ばれるのだ。このコンテストで選ばれた学生が Orange shine に載り、それが芸能関係者の目に止まり芸能界デビューを果たした人、各学科での功績が評価されて専門家から誘われた人もかなりいる。寧ろ、スカウトされない人はいないのではないかというくらいなのだ。 そんな人が何故教員をやっているのだろう……と智乃が考えていると、恵実が智乃の考えが分かったかのようにニコッと微笑み、 「橘先生、教授からのお誘いがあったらしいんだけど、どうしても星稜に戻ってきたかったんですって。」 と言った。 教授から……橘先生、めちゃくちゃ凄い人なんだ…… 「依玖子さんも、教壇に立ちたいって言ってたわ」 恵実が懐かしそうに、でも少しだけ寂しそうに呟いたのを聞き、智乃は恵実を見つめた。
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