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「お嬢様のお遊びの時間はここまでです
お遊びが過ぎるようでしたら力づくで、との御命令です」
「ペルラ、お前は私と父上の命令とどっちが重要だ?」
視線は届かないながらもアリスはキッと後ろを睨みつける
「それはもちろん小さい頃からお世話をさせて頂きましたお嬢様の方でございます」
ペルラは感情の読み取れない顔で感情の読み取れない口調でそう応対する
「ならばその手を放せ」
「それは出来ません
全てはお嬢様が為です」
「私がどれほど自由を切望していたか
私が毎夜ただ普通の家に生まれたかったと神を呪っていたことを知っていてもかっ!?」
今にもこぼれ落ちそうな程目尻に涙が溜まったアリスの瞳を見ると、ペルラの金色の目が僅かに歪む
その瞬間にペルラの力が緩んだ隙をアリスは逃さなかった
アリスはペルラの手を振りほどこうとするが、ペルラの咄嗟の反応でペルラの手から逃れられなかった
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