満月に照らされて

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(ん~、やっぱりあの時殺しておけば良かったかなぁ) 数ヶ月前のあの時咲夜は結局この女を生かしてしまったことを後悔していると 「別に今からでも間に合いますよ? 私は咲夜さんが望むことを出来る限り最大限に叶える人形ですから」 咲夜の心をやすやすと読むと女は何やら不穏当なことを言い出す 「あのさ、マリー 僕の心中分かってるくせにそんなこと言うのは悪趣味だよ?」 「咲夜さん 心にも思ってないことを考えるのは悪趣味ですよ?」 あの時このマリーと呼ぶ女を生かす為に咲夜は血の契約というものを行った その結果マリーは薬物中毒から抜け出すことが出来たが同時にただの人ではなくなった そしてその副作用なのかマリーは咲夜の考えていることが分かるようになってしまった 「それにマリーは人形じゃないでしょ」 「だったら下僕って言えばいいですか?」 「その割には僕より偉そうだよね」 「いえいえ、咲夜さんのことを第一に考えた結果がこれです」 と純粋な笑顔を咲夜に向ける
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