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そんな会話をしていると突然彗がピタリと止まった
それに続くかのように姫乃以外も止まる
リーヤも正常に戻り他のメンバーと同様辺りを見回し始めた
「…どうしたの?」
異変に気がついた姫乃も正常に戻り不思議そうに首を捻る
「…厄介ですけど仕方ないですよね」
「全く~面倒だなぁっ」
「………早く片付けよう…」
「僕としてはこんな事よりあの城を撤去してもらいたいね」
「あーあ、俺早く行きたいんだけどな…」
口々に文句を言う皆に一人ついていけてない姫乃
「な、何言ってんの?」
「…私達があなたの傍にいる理由は何ででした?」
彗が姫乃を輪の中心へ隠しながら話す
「え?迷惑かけて私を嘲笑うため」
「違うって!どこでどうすりゃそーなんだよ!」
「ま、それもありますが
本来の目的はあなたを守るためですよね」
………あ
そういえばそうだったね
いやー、何かくだらない生活してるうちにそんなのすっかりきっかり忘れちゃってたよ
「…で、すっごく面倒な事にぃ敵に姫乃の存在気付かれちゃったんだよねっ」
「あれだけ騒いでいれば当然だろうね…敵も馬鹿じゃない」
「…そろそろ………来るよ…」
十夜の言葉を合図にガシャンっとそれぞれ戦闘体制に入った
皆が武器を持っている
わぁい
何か本格的にゲームみたいになってきてるー
もうやだ、何この状況
ぴりぴりとした空気が最高潮に達した時…何かが動いた
ガサッという葉が揺れるような音と同時にドサドサッと何か重いものが多数落ちたような音がした
私は何か怖くって目を閉じてしまっていたがフゥ…というため息が聞こえそっと目を開けた
「な、何が起こったの?」
皆の背で何にも見えない
ちくしょう、お前らデカイな
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