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「…うわぁ!凄い凄い!」
私の目の前に広がるのは港町
海がすごく綺麗で、人がたくさんいた
「もしかしてここ…」
「スザンの都。僕の国さ」
「やばいっ!綺麗すぎるっ!」
目をキラキラ輝かせている私
確かにベニスっぽい!でもこっちの方が綺麗だと思う…
地球よ、すまん
きゃーきゃー騒いでいると
ドシンッ、と人にぶつかってしまった
「痛っ!す、すいません!」
「ん~?大丈夫だよ~!君は大丈夫だった~?」
「え、あ、まぁ…」
何この人
へらへら笑ってるけど何か怖い
…気のせい?
「…姫乃?置いてきますよ」
遠くから彗がこっちに声をかける
「待って!じゃあすいませんでした」
「…君、姫乃っていうの?」
へらへらとした顔から一変急に真面目な顔付きで私をみた
「そうです、けど…?」
「……まさか、ね~」
すぐにまたあのへらっとした顔になってから
「じゃあバイバイ~」
「…さ、さよなら」
何か変な人だったな
って!置いてかれる!
「彗!待ってよー!!」
「………まだまだ…歩く…よ」
「嘘っ!?」
「じゃあバイバイ~」
「…さ、さよなら」
この子も姫乃というのか
全くまぎらわしい
…とりあえず地球に行く方法を見つけなくっちゃな
くるっと踵を返した瞬間
「彗!待ってよー!!」
さっきの女の子の声がした
「彗!?」
バッと振り返るとそこにいたのは三都国の王子、彗
他にも王であるルミネやこの国の皇太子リーヤ、隣の国の王子のセナに今は破門されている十夜が周りにいた
「何故…王子共がここにいる…まさか…!」
今回の選ばれし者には護衛がついていたと聞いた
「ふーん?ラッキ~!
何で想夢にいんのかは知らないけれど!見~つけた」
その男はニヤッと笑い人込みに紛れていった
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