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午後7時になり、別れを告げる覚悟で秀の家へ向かう。秀と合流し食事へ出かけることになった。
お店へ着くまでの車の中で、電話の話を切り出す。
「もう無理だよね」続けて別れを切り出すつもりが、涙がでてきて伝える言葉も失う。
これが私の気持ちだと知った。もう別れを切り出すなんて出来なかった。
秀も特に別れを切り出すことはなかった。
その日に決めたことは、水曜と土曜に会うということ。水曜の夜は秀が私の家にくる。私の家に来ると秀は午前4時や5時に起きて仕事に行かなければならないので秀が1番楽だと思う曜日が水曜だと言ったので、そう決めた。仕事以外でプライベートなことのために時間をわざわざ作ると言う感覚は秀と知り合うまでの私には無かった。友達とは開いた時間が合えば会うというスタンスだった。
でも、私より遥かに社会人経験が長い秀は「どんな時間でも時間は無理をして作るものだ」と言う。友人ともそうして、付き合っているらしい。
私はその意見に納得していた。真似をしょうと思っていた。
それ以降、日曜日は時々一緒に過ごす程度になり、水曜日は秀が来るので私は夕食に気合いが入り、土曜は私が行くというスタイルを確立していた。
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