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窓から降り注ぐ太陽の光から身体を守る
午前11時。
春のポカポカとした紫外線が1番お肌の敵だと。
10代の頃の日焼けの代償を感じはじめた年頃。
小さなオフィスで一人。慣れた日常業務に身が入らないでいる。
昨夜、初めて会った人に突然言われた言葉の意味が解らず、気になって仕方がない。
「よくその歳まで、そんなに純粋でいれたね。普通それるよ?」
自分について人から言われるであろう言葉とは、あまりにも、かけ離れた言葉。
単なるお世辞かもしれない。
ただ気になっている理由は真顔でそんな言葉を発した彼の瞳が初めて見る瞳だったから。
ドキっとしたんだ。
その言葉を言い終え、周囲に戻ったときの彼の瞳に。
壊れる!そんな恐怖感を感じた。
今日はやはり、快晴。
紫外線対策にブラインドを閉めようと窓辺へ近付く。
眩しい。
ふと、太陽へ視線をそらす。
見えない。眩しいから見えない。
こんな瞳だった。
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