2人が本棚に入れています
本棚に追加
いつも通り家に戻り、子供達と夕食を済ませ、寝かしつけ、午後11時頃、秀がきた。
私の住む棟の下へ車を止め待ってくれている。
極力、音を立てない様に鍵を閉め、秀の車へ向かう。
缶コーヒーを渡され、世間話が始まる。
覚えていなかったら恥ずかしいな。と思いながら、恐々と秀に聞いてみる。
「あのさ、この間焼肉屋さんで、よくその歳まで、純粋にこれたなって言ったよね?覚えてる?」
「覚えているよ。」その言葉に、緊張が和らぐ。
「どこが?って思って気になってたの。それなりに、汚いこともしてきたし、見てきたしね、それてない訳ないんだけど?」抱えていた疑問をぶつけてみる。
「壁を作らんかったからだよ。」壁?「壁」を意識したことは、確かになかった。結局、よく理解は出来ないまま、疑問は、解けないまま。
「きっちりと、会って言おうと思って来たんだ。」と次の展開を切り出す秀。
「付き合おうっか?」と言葉と同時に、目の前には秀の顔があった。
「うん」と一言。自分が恋愛をする。秀と私が恋愛をする。山の様にある問題点に薄々気がつきながら、気持ちのままに、ハジマル。
最初のコメントを投稿しよう!