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結婚した事で、
朝、目が覚めると、隣には愛する妻の郁未がいる。
『おはよう』と返してくれる人がいる。
朝、一緒に朝食を取ってくれる人が居る。
『行って来ます』と言った言葉に、
『行ってらっしゃい』と見送ってくれる人が居る。
帰宅すると、
『ただいま』と言った言葉に、
『お帰りなさい』と、迎えてくれる人が居る。
寛(くつろ)ぎの時間、今まで、一人でビールを片手に、テレビを見て居た時間が、今は、一緒に時間を共にしてくれる人が居る。
寝る時、横に居なかった存在が、今は居て、腕枕をして一緒に寝てくれる人がいる。
それは、結婚したら、ごく当たり前の事で、普通の事かもしれない。
だけど、ごく当たり前で、普通の事が本当は幸せなんじゃないかな。
幸せ過ぎると、当たり前が幸せな事だと言う事を見失いがちになる。
でもそれは、決して忘れてはいけないものだと、
太志はつくづく実感したのである。
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