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それから衛と菊は少し言い合いが絶えなかった。
太志をすぐにでも自分達の籍に入れたい衛に対して、菊は太志が物心が付いて、真実を知った時の太志の気持ちを尊重したいと考えていたからだ。
二人の考えが異なる為、毎日毎晩、話し合いが続いた。
だがいつも決まって、話し合いは平行線。
どちらかが下りなければ、解決しない。
そうなると、衛が身を引いたのである。
菊の気持ちを優先しようと。
菊はあの頃をこう語っている。
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