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マンションに戻った二人。
郁未は新しくコーヒーを煎れて、菊の元へ戻る。
そうして、菊が話しの続きをする。
菊:『さっきも言ったけど、結婚は素敵な事。
でもね、結婚はゴールじゃないのよ。
初まりなの。
夫婦は、お互いを尊重し合う事も大事だし、信じ合う事も大切よ。
悩んだりしたら、心配かけたくないからと言って、黙ってるよりも、
自分は何に悩んでいて、どうしたいのか、自分の気持ちを素直に言える関係になって欲しい。
100%隠し事は無しっていうのは無理でも、何でも言える絆を作って行って欲しいな。
人は一人で生きてるんではないよ。
必ず、誰かに支えられて生きてる。
だから、人は生きて行けるのかもしれないね。』
郁未は菊の話しを聞いて、素直にならないといけないなぁと感じた。
郁未は菊に本心を話してみようと思った。
郁未:『お母さん。
私、どうしたら良いのか解らなくなってしまったんです。
今、私は専門学校に通っていて、卒業が出来るのは、1年半後。
太志さんと同じ道に行けたらと思って通いだしたんです。
でも、結婚して考えさせられた事があります。』
郁未はここで言葉を止めてしまった。
だが、菊はじっと待つ。
きっと郁未は、何から話そうか考えているのだろうと、菊は思ったから。
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