郁未

18/19
前へ
/644ページ
次へ
郁未:『どうしてそんな事、言うの?』 太志:『じゃぁ、俺にどうしろって言うんだよ。 お前は何もかも焦り過ぎてる。 違うか?』 太志が言ってる事に郁未は反論出来なかった。 太志:『俺はお前に子供の事を急かした覚えもない。 それに、子供は自然に授かれば良いと思っているし、 郁未が専門学校を卒業して、 教員免許をとって、教師の職に就いて、 落ち着いてから、子供を作れば良いと思っているから、 いつも避妊してセックスしてるんだよ。 だけど、それを、 俺は不満に思っていない。 なのに、お前は自分一人で焦って考え込んで、 俺には何も話してくれない。 そんなに俺は頼りないのかよ。』 郁未:『違う!!!! 頼りないなんて思っていない。 誤解しないで。 私は・・・私は、夫婦って何だろうって考えてたの。 今日、お母さんに言われたわ。 お互いにお互いを傷付け合ってるって。』 太志:『お袋に?』 郁未:『うん。』 そうして、二人は暫く黙り込んだ。
/644ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1213人が本棚に入れています
本棚に追加