直樹

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直樹:『俺はお前と出逢って色んな事を知ったよ。 全部は言い切れないが、 ・人を愛する喜び ・人から愛される喜び ・自分の手で幸せにしたいと思える女性(ヒト)と出会える奇跡。 正直、あの頃の俺とお前は教師と生徒で、不安もあった。 お前を守り抜く力があるのか、 こんな俺にお前が最後までついて来てくれるのか。 お前の笑顔を無くす事なく、幸せにしてやれるのか悩んだ時もあった。 だけど、今もこうして俺の傍に居てくれる。 笑顔を俺だけに向けてくれる。 俺はそれだけで、幸せで、嬉しいんだ。 ルウ・・・お前が俺の隣に居てくれてる、それが何よりも幸せな事なんだよ。 これからも俺にはルウが必要だ。 もちろん、ルウの中でも俺を必要として欲しい。 一緒に食卓を囲み、一人だった時間を二人で過ごし、一人で寝ていたベッドを二人で寄り添い合って寝て、朝、目覚めた時はおはようと交わしたい。 良き旦那さんになれるか解らないけれど、 ルウに相応しい夫になれるように頑張る。 時には喧嘩もするだろう。だけど、喧嘩した後は、仲直りをして、また元の二人に戻れる絆を作りたい。 いつまでも、仲の良い夫婦でありたい。 美山 ルウさん。 俺と結婚してください!! 俺のお嫁さんになってください!!』 直樹は片膝(カタヒザ)を付き、 小さな箱を開け、ルウの目の前に差し出した。 それはもちろん、婚約指輪。 直樹はルウの返事を待つ。
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