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実は、直樹は携帯をすぐ触れるように隠していた。
プロポーズの返事がOKなら、元々作っていた、
『成功!』のメールを大志宛てに送れるように準備をしていて、そのメールを受けとった大志は花火を打ち上げてくれるおじさんに合図を送り、花火を打ち上げると言うプランだったのである。
花火の文字も直樹が考え、花火師に作って貰えるよう、頼み込んで作って貰った。
そして事情を知った花火師のおじさんは、
『めでたい事だ!お金は要らない。おじさんからの、プレゼントだ!』と言って、花火を作る事も本番に打ち上げてくれる事もお金を取らず、快(ココロヨ)く引き受けてくれた。
遊園地でも、社長さんに掛け合い、21時30分になったら、貸し切りにして欲しいと頼み込んだ。
こちらの社長さんも良い人で、20時から遊園地を閉園し、二人の登場を待ち、観覧車が頂上に来たら、社長自ら、止めてくれたのだ。
二人は良い人達と出逢った日でもあった。
それから、観覧車はゆっくり下降し始め、二人は降りた。
手を繋ぎ、出口へとやって来る。
すると、
パーーン
『『おめでとうー!!』』
そこにはクラッカーを手にした、
大志・郁美・花火師・社長が立って、出迎えていたのである。
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