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翌日。
直樹は大志を屋上へと呼び出した。
大志:『どうしたんだ?』
直樹:『・・・。』
大志:『おい?』
直樹:『お前さ、郁美ちゃんの事、ちゃんと解ってる?』
大志:『へっ?』
直樹:『その様子だと、郁美ちゃんの事は頭に無かったようだな・・・。
実はさ、昨日、郁美ちゃんからメール来た。』
大志:『郁美から?』
直樹:『うん。
お前の様子がおかしいって言って来た。
だから俺は、大志から言うのを待ってやってくれと言っておいた。』
大志:『ありがとう。』
直樹:『でもな、これだけは言っておく。
1番自分の近くにいてくれてる人間に不安を与えるな。
悩んだ時、1番に頼って欲しいと郁美ちゃんは思ってるはずだぞ。
郁美ちゃんはもうとっくに、お前が何かに悩んで躓(ツマヅ)いてる事ぐらい、気付いてる。
1番近くにいるんだから。
郁美ちゃんは待ってるぞ。
お前から話してくれるのを。
今回の件を聞いて、軽蔑するような奥さんか?
違うだろ?
そんな子じゃないだろ?』
大志は黙って直樹の話を聞いている。
しばらくして
大志:『恐いんだ。
郁美が巻き込まれる事が・・・。』
大志は1番 それが引っ掛かっていたのである。
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